DX化の推進を背景に、システム開発プロジェクトを適切に管理する「プロジェクトマネジメント」の重要性は高まっています。
本記事では、「システム開発プロジェクトにおけるプロジェクトマネジメントの基礎」を、主に初めてシステム開発プロジェクトを担当することになった方向けに解説します。
まず「プロジェクトマネジメント」の用語の定義から確認していきます。
プロジェクトマネジメントとは、以下のように定義できます。
プロジェクトの要求事項を満足させるために、知識・スキル・ツール・技法をプロジェクト活動に適用すること。
「プロジェクトの要求事項」とはプロジェクトの目的と同義であり、例えば「〇〇という課題を解決するシステムをXXまでに構築する」といった様に、「Q:品質」「C:コスト」「T:期間」の3軸で目的が設定されることが多いです。
プロジェクトマネジメントでは達成すべき重要な2つの機能があります。
それは、
- 計画(Planning)
- 管理(Management)
です。
「プロジェクトマネジメントを行う」ということは、この「計画」と「管理」を行う、ことと同義だと言えます。
「計画」を立てて「管理」する。この一見当たり前のように思える2つの活動のサイクルを、ツールや技法を駆使し回していくことこそが「プロジェクトマネジメント」と言えるでしょう。

計画(Planning)とは、
「先々どうするか」を考え定義し、プロジェクトに関わる人々が同じ認識になることができるようにすること
です。
ここで重要なのは、「プロジェクトに関わる人々が同じ認識になる」という点です。
計画は立てて終わりではなく、関係者と共通認識を持てることがスタートラインです。
計画を立てる目的は、「プロジェクトに関与するすべての人が、これから、何を、いつ、誰が、どうやっていくのか、を可能な限り共通認識化できるようにするため。」と言えるでしょう。
また「計画(Planning)」を立てるための具体的な作業としては、以下のようなものがあります。
- プロジェクト憲章の作成
- プロジェクトアプローチ作成
- 事業計画作成
- 成果物の定義 等
それぞれの作成方法や注意点等は、別記事にて解説したいと思います。

また計画は一度立てて終わりではなく、プロジェクトを通じて変化や詳細化が続いていくものです。
プロジェクトの進捗度や状況変化を考慮し、常に計画を見直す必要があることは忘れないでください。

次に「管理」とは、
プロジェクトにおける意思決定を然るべきタイムラインで行うことを可能にするためのコミュニケーションを取ること
と言えます。
少し難しいですが、ここで重要なのは「意思決定を促す」という点です。
プロジェクトには意思決定をする人物が必ずいます。
その人物にプロジェクトの重要局面で正しい意思決定をしてもらう、もしくは意思決定することが、プロジェクトマネジメントでは非常に重要になります。
例えば、プロジェクトに遅延を与えるリスクが発生した場合に、AかBかの選択肢を発生した時点で考え意思決定しているようでは遅く、事前に起きうるリスクを定義しそのリスクが発生した場合にどのような選択肢を取るか、を合意しておくことが「プロジェクトマネジメント」なのです。
そのためにプロジェクトマネジメントを行う人物は、「プロジェクトを見える化」し、プロジェクトで発生しうる事象を適切に意思決定者に伝え、適切なタイミングで判断できるように「管理」する必要があるのです。
具体的な「管理」を行うための作業としては以下のようなものがあります。
- 進捗管理
- 課題管理
- 論点整理
- コミュニケーションマネジメント 等
それぞれの手法や注意点は別記事で解説させていただきます。

本記事では、プロジェクトマネジメントを行うには「計画(Planning)」と「管理(Management)」が必要、というお話をさせていただきました。
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ありがとうございました。
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